山田哲人、バレンティン、雄平を筆頭に、
すさまじく破壊的な打線を擁しながら、
2年連続最下位に終わった、東京ヤクルトスワローズ。
小川前監督の放任主義が、悪い方向に出たのか、
チームとして成り立っていない印象が強かった。
とはいえ、こういった姿は、
ヤクルトらしさが存分に出ていたともいえる。
80年代後半、「ブンブン丸」と呼ばれた池山選手や、
広沢選手達がいた頃のヤクルトに、そっくりなのである。
それを変えたのが、データ野球で一世を風靡した、野村克也元監督だった。
今季から、その薫陶を受けた真中新監督になることで、
ヤクルトが大化けして、一気に頂点に駆け上がる可能性も、
少ないとは言えないだろう。
そうなるためには、投手陣と守備の安定が不可欠である。
ロッテから成瀬投手、日本ハムから大引選手を、
獲得したことは、かなり大きいといえる。
実力がありながら、安定しない若手選手の、
精神的支柱としての役割が求められている、両選手。
リーグが変わって、個人成績がどこまで向上するかは未知数だが、
チーム全体に与える影響に、期待してのことだろう。
また、伝統的に外国人が活躍することが多いが、
抑え候補のオンドセルクに注目が集まる。
かみ合えば上位、噛み合わなかったら最下位独走も考えられる不安定さが、
もともと、ヤクルトというチームの魅力なのだ。
真中新監督は、緻密さもあるけど、
初回から送りバントはしたくないとの考えの持ち主。
超攻撃的オーダーを組んで、セ・リーグをかき回してくれるに違いない。