1979年に球団を創設し、1982年の初優勝以来、
パ・リーグで常勝の名を欲しいままにしてきた、西武ライオンズ。
21世紀になってからも、時折日本一になるなど、
変わらぬ勝負強さを誇っていたが、ここ数年は、かつての様な強さが見られず、
特に、クライマックスシリーズでの弱さが際立っている。
長く栄光を保っていられた背景には、選手育成のうまさがあったが、
それも、最近では若手が伸び悩む傾向があり、
チーム成績に直結した格好となっている。
今期の順位予想でも、良くて3位、
もしくは、Bクラスというのがほとんどで、球団として、
抜本的な転換期に入っているのは、間違いないと言えるだろう。
昨年、まさかの5位に沈んだ理由は、
浅村栄斗・牧田和久といった主力が、
本来の実力を出し切れなかったことが主な理由だが、
かつての西武なら、一人や二人不調であっても、
それをカバーするだけの戦力があった。
また、強豪でありながら、育てながら勝つということも実践できた、
数少ないチームであったが、今の西武には、そんな余裕もなく、
パ・リーグ全体の実力が上がっていることも、大きな理由だろう。
伝統的に、外国人が活躍する球団でもあるので、
台湾の郭俊麟はじめ、新外国人の出来が、
クライマックスシリーズ進出の、カギを握っている。
ベストメンバーが組めれば、クライマックスシリーズは十分可能なので、
後は、短期決戦での勝負強さを取り戻すことだろう。
かつての黄金期を、脇役として支えた、田辺徳雄監督の手腕に期待したい。